「お金を借りたい!」
そんな時、大半の方がまず思い浮かべるのが銀行。
しかし銀行は私たちにとって1番身近な金融機関ではありますが、ことお金の借り入れに関しては決して敷居の低い場所ではありません。
銀行でお金を借り入れするには担保や保証人が必要になってくるのが普通です。
事実、多くの人が利用している住宅ローンや自動車ローンを組む時には担保や保証人を求められますから、そう確信している方は多いことでしょう。
ですが銀行借入すべてに担保や保証人が必要なわけではありません。
最近はやりの銀行カードローンならば担保不要、保証人不要で申し込めます。
銀行の借り入れもカードローンならば面倒な書類提出もありませんし、担保不要、保証人不要で申し込むことが可能です。
「何で?」そう思われる方もいることでしょう。
そこで今回はこの点に焦点を当てて具体的に説明し、本当に担保不要、保証人不要で申し込めるのか、実際に各銀行のカードローンの申込要項を見ていきましょう。
そもそも担保や保証人って何?
担保と保証人という言葉はよく耳にするので、その存在を知らない方はいないことでしょう。
しかし、その言葉の意味はニュアンス的には理解していても、シッカリと把握している方は多くはないのでは?
そこで今回の説明をシッカリと理解してもらうためにも、まずは担保と保証人について説明していきます。
担保とは?
担保にはいくつかの意味がありますが、銀行等の金銭貸借の場合には下記のような意味となります。
「債務者が債務を履行しない場合に備えて債権者に提供され、債権の弁済を確保する手段となるもの。物的担保と人的担保とがある。」
*出典:デジタル大辞泉
ここでいう債務者はお金を借りている人で、債権者が銀行に当たります。
つまり担保とはお金を借りた人が銀行に返済できなくなった場合、その代わりとして返済に当てる事物を指しているわけです。
そして、その事物に当たるのが物的担保と人的担保で、銀行指定によって借り入れにどちらかの担保が必要になってきます。
1.物的担保とは?
物的担保は不動産などの特定財産を指し、一般的に言われている担保とはこの物的担保のことを意味します。
住宅ローンや自動車ローンなどの大型ローンの場合は、購入物件である土地建物や自動車が物的担保にされます。
2.人的担保とは?
そしてこの人的担保が保証人に当たり、お金を借りた人以外の財産を担保として、返済できない場合は保証人が代わりに返済することを約束したものです。
この保証人には、「保証人」と「連帯保証人」の2つがあり、どちらの保証人になっているかで返済義務の範囲が下記のように大きく変わってきます。
・保証人 債務者がどうしても返済できないときに代位弁済する
・連帯保証人 債務者と同じ返済義務をもつ
つまり保証人であれば銀行から代位弁済を迫られても、まずは債務者に返済することを求めることができますが、連帯保証人の場合は債務者と同じ返済義務を持つため、債務者にまだ返済能力があったとしても、銀行から代位弁済を求められれば返済義務が生じることとなり拒否することはできません。
よって連帯保証人になってくれと頼まれた方は、自分がお金を借りたのと同じ義務を課せられる事になる点をよく理解しておかなければなりません。
担保には金利引き下げの効力も!
ここまでの説明で担保とはお金を貸した人が返済不能となっても、銀行が損をしないための保険的措置であることがお分かりいただけたでしょう。
よって無担保はリスクが高く、有担保はリスクが低い融資となってくるわけです。
しかし、この担保は何も銀行ばかりにメリットを生んでいるわけではありません。
担保をつけることによって、借り手は低金利というメリットを受けることが可能になるのです。
この点は今回の焦点である担保不要、保証人不要のカードローン金利を見てみれば歴然です。
実際にその違いを三井住友銀行を例に挙げてみましょう。
三井住友銀行カードローンで300万円借り入れ
金利8.0~10.0%
三井住友銀行マイカーローンで300万円借り入れ
金利4.475%(変動金利)
変動金利ではありますが自動車を担保としているマイカーローンと、担保不要のカードローンとでは2倍以上の金利差が生まれています。
担保がいかに金利へ影響しているのかがお分かりいただけるかと思います。
銀行は担保を取る事によって返済の確率を上げる代わりに、それを金利として借り手に還元しているということなのです。
なんでカードローンは担保不要、保証人不要で借り入れできるの?
それでは担保を取ることが一般的な銀行において、なぜカードローンは担保不要、保証人不要で借り入れできるのかについて説明していきます。
カードローンは完全無担保の金融商品
銀行カードローンが担保を必要としないのは、カードローンが完全無担保の金融商品だからです。
銀行には担保不要で利用できるフリーローンなどの金融商品もありますが、完全無担保の金融商品はカードローンのみです。
完全無担保の金融商品は無担保融資とも呼ばれ、申込者の返済能力だけを信用して融資を行う金融商品です。
よって銀行が申込者に返済能力ありと判断すれば、担保不要で借り入れが可能になります。
この返済能力は申し込み後の審査によって判断されます。
1.カードローン審査とは?
カードローンの審査は申込時に記入した個人情報を元にコンピューターによってスコアリングし、その総合点が審査基準をクリアしていれば一次審査クリアとなり、その後、信用情報機関から取り寄せられた申込者の信用情報に問題がなければ合格となります。
審査される項目は下記のような属性で、その属性が何であるかによって点数が変動するというわけです。
・年齢
・年収
・勤務先
・勤務年数
・総借入金額
・総借り入れ先
2.カードローンの審査結果が借入限度額や金利に影響する
カードローンの審査は利用できるかどうかの合否を決定するだけではありません。
利用開始後の借入限度額と金利の決定も行っているのです。
審査でスコアリングが行われるということは、ギリギリで合格した人もいれば、余裕の高得点で通過した人もいます。
つまり審査通過した方の中でも返済能力が高い人もいれば、低い人もいるということなのです。
銀行はお金を貸し出して、金利による利息を得ることで利益を生み出しています。
返済能力が高いと判断できる人には、金利を安くしてできるだけ高額借入をしてもらい、多くの利息を得たいと考えているのです。
よって審査で返済能力が高いと判断されればされるほど、利用限度額は高く、金利は低く設定されます。
銀行カードローンには保証会社が・・・
カードローンが少額融資の金融商品とはいえ、銀行カードローンは消費者金融カードローンよりも高額な借入限度額設定が可能で、中には1,000万円の高額借入が可能なところもあります。
となれば銀行サイドとしてもなんの担保もなしに貸し付けするのは心配なところですよね。
しかし、そこはやはり銀行です。
保証会社による保険がチャンとかけられています。
保証会社とは利用者が返済不能となった場合、残りの借り入れ額すべてを銀行に代位弁済する業務を行います。
よって銀行は利用者が返済不能となっても、貸し付けた金額すべてを回収することができるのです。
銀行カードローンが担保不要で申し込めるのは完全無担保の金融商品という性質もありますが、この保証会社による代位弁済が受けられるシステムをとっていることも大きな理由の1つと言えるでしょう。
各銀行カードローンの保証会社は下記のとおりです。
オリックス銀行カードローン |
オリックス・クレジット株式会社 新生フィナンシャル株式会社 |
みずほ銀行カードローン | オリエントコーポレーション |
住信SBIネット銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス) |
じぶん銀行カードローン | アコム株式会社 |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス) |
どこもが大手消費者金融を保証会社としているのが実に興味深いところです。
担保不要、保証人不要の銀行カードローンはこれ!
それでは担保が銀行融資にどのように関わっているのか、なぜ銀行カードローンが担保不要、保証人不要で借り入れできるのかが理解できたところで、本当に必要ないのかを各銀行カードローンの申込要件とスペックを見ていきながら確認していきましょう。
1.オリックス銀行カードローン
オリックス銀行カードローンの申込要件は下記のとおりです。
金利 | 1.7%~17.8% |
借入限度額 | 最高800万円 |
申し込み資格 | 申し込み時の年齢が満20歳以上69歳未満の方 原則、毎月安定した収入のある方 日本国内に在住の方(外国籍の方は、永住者または特別永住者の方)
オリックス・クレジット株式会社または新生フィナンシャル株式会社の保証が受けられる方 |
担保 | 担保不要、保証人不要 |
必要書類 | ①運転免許証または運転経歴証明書、各種健康保険証、個人番号カード、日本政府発行のパスポート(※2020年2月4日以降に申請されたパスポートは「所持人記入欄(住所記載)」のページが無いため、本人確認書類として利用されません。)、在留カードまたは特別永住者証明書等
②所得証明書類 ③預金口座振替依頼書 |
口座開設 | 不要 |
2.みずほ銀行カードローン
みずほ銀行カードローンの申込要件は下記のとおりです。
金利 | 2.0%~14.0% |
借入限度額 | 最高800万円 |
申し込み資格 | 原則安定した収入のある方で日本国内在住の方 20歳以上~66以下歳まで 永住権を得ている外国人 |
担保 | 担保不要、保証人不要 |
必要書類 | 本人確認書(運転免許証、社会保険証など) 収入証明書(源泉徴収票、給与明細など) 永住権証明書(外国籍の方のみ) |
口座開設 | 必要 |
3.住信SBIネット銀行カードローン
住信SBIネット銀行カードローンの申込要件は下記のとおりです。
金利 | 0.99%~14.79% |
借入限度額 | 最高1,200万円 |
申し込み資格 | 原則安定した収入のある方で日本国内在住の方 20歳以上~65歳以下まで 永住者または特別永住者の外国人 |
担保 | 担保不要、保証人不要 |
必要書類 | 本人確認書(運転免許証、社会保険証など) 収入証明書(源泉徴収票、給与明細など) 在留カードまたは特別永住者証明書など(外国籍の方のみ) |
口座開設 | 必要 |
4.じぶん銀行カードローン
じぶん銀行カードローンの申込要件は下記のとおりです。
金利 | 2.2%~17.5% |
借入限度額 | 最高800万円 |
申し込み資格 | 原則安定した収入のある方で日本国内在住の方 20歳以上~69歳以下まで 永住者または特別永住者の外国人 |
担保 | 担保不要、保証人不要 |
必要書類 | 本人確認書(運転免許証、社会保険証など) 収入証明書(源泉徴収票、給与明細など) 在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書など(外国籍の方のみ) |
口座開設 | 不要 |
5.三井住友銀行カードローン
三井住友銀行カードローンの申込要件は下記のとおりです。
金利 | 4.0%~14.5% |
借入限度額 | 最高800万円 |
申し込み資格 | 原則安定した収入のある方で日本国内在住の方 20歳以上~69歳以下まで 永住者または特別永住者の外国人 |
担保 | 担保不要、保証人不要 |
必要書類 | 本人確認書(運転免許証、社会保険証など) 収入証明書(源泉徴収票、給与明細など) 在留カード、特別永住者証明書など(外国籍の方のみ) |
口座開設 | 不要 |