銀行カードローンが個人に人気を集めている理由
ローンには、使途が決まっている目的ローンと、使途が自由なフリーローンがあります。目的ローンには、住宅ローンや自動車ローンがあります。厳密には異なりますが、カードローンは使途が定められていないので、フリーローンだといえます。住宅ローンは家にしか使えないですし、自動車ローンは車にしか使えません。
一方で、カードローンは何に使ってもいいです。資金使途自由といったりします。テレビを買ってもいいですし、良いことではありませんがパチンコに使う人もいます。
その自由度の反面、目的ローンに比べてフリーローンは金利が高く設定されるのが一般的です。最近では、住宅ローンとカードローンの両方を利用している人もいます。これは、住宅ローンと同じ融資先のカードローンを利用することで、優遇金利を受けられるサービスがあるためです。
限度額の範囲なら何度でも借り入れ可能
カードローンは限度額の範囲で何度でも借りることができます。そして、自由な使途があるということで、銀行カードローンを利用する個人が増えています。消費者金融では、限度額の範囲であっても、借り入れのたびに審査が実施されることがあります。これは債権が回収できないリスクを減らすためです。融資の度に枠内であっても個人の信用情報をチェックすることで、できるだけリスクを減らそうとしています。
銀行カードローンの場合には、一度設定された限度額は通常は減ることはありません。その範囲であれば、審査なく何度でも借り入れられます。これは、都度審査がなされるローンに比べると、大きなメリットです。
確かにメリットなのですが、その反面、審査なしで何度も借り入れが可能なことは、デメリットにもなりえます。というのも、借金をしているという感覚が希薄化するためです。カードローンは、立派な借金です。返済したらまたすぐ借りるというのを、無意識のうちに繰り返していて、何年も借金がある状態な方も多いです。こうなると、金利だけで相当な損失となってしまいます。
これを避けるためには、なるべく早く借入額をゼロにしておくことを意識的に実行する必要があります。
無担保で借りられる
消費者金融と同じように、銀行カードローンも保証人や担保なしで借りられます。消費者金融は、自分で保証を行っています。小口融資のノウハウが蓄積されているためです。しかし、銀行は小口融資については専門ではありません。そこで、銀行は保証を保証会社(自社グループの消費者金融であることが多い)に委託しています。そのため、銀行カードローンも無担保で借りられます。
保証会社は、銀行から保証料を受け取っています。銀行が債権を回収できないときには、保証会社が債務者の代わりに弁済(代位弁済)します。そして、銀行に代わって保証会社が債権の督促を債務者にしていくことになるわけです。このノウハウが、保証会社は長年の経験で溜まっています。
2010年の貸金業法の改正で総量規制が設けられるなど、消費者金融は相次いで経営危機に追い込まれました。倒産する会社も多かったです。しかし、銀行の保証会社として保証料を受け取ることで、生き残っている消費者金融もあります。大手のアコムやプロミス、オリコなどがそうです。消費者金融にとって銀行の保証会社となることは、重要なビジネスモデルとして確立しています。
金利が安くなっている
銀行カードローンというと、一般的に金利が高いイメージがあります。しかし、最近では低金利で借りられるカードローンも増えています。一番金利が安いのは、住信SBIネット銀行が提供するMR.カードローンです。ミスターカードローンは金利が年0.99%~年14.79%になっています。
ミスターカードローンでは、プレミアムコースとスタンダードコースが用意されていて、同じ借り入れ額でもプレミアコースのほうが金利が安くなっています。MR.カードローンも、他のカードローン同様、限度額によって金利が変わってきます。たとえば、プレミアコースで限度額が10万円超~100万円以下の場合、金利は7.99%です。一方で、スタンダードコースで限度額が同じ10万円超~100万円以下の場合、金利が14.79%になります。
金利を見れば誰でもプレミアムコースを希望しますが、プレミアムコースかスタンダードコースかは、審査によって決定されます。業界でも最も金利が安い1%を切る0.99%の商品は、プレミアムコースで限度額が1,100万円超の場合(年収も1,100万円超であることが必要)で、かつ所定の条件を満たしたときに適用されます。ハードルは結構高めですね。
人気の銀行カードローンの概要を紹介
銀行カードローンも、いまでは多くのものが出回っています。ありすぎてどこのを利用するのが一番良いのか分からないという人も多いです。そこでこの項目では、特に人気の銀行カードローンの概要を解説していきます。
みずほ銀行は、都市銀行の代表的なカードローンです。特に金利が3.0%~14.0%と低いのが人気の理由になっています。限度額が1,000万円まで拡大されて、より一層支持を集めています。限度額が1,000万円以上となっているのは、みずほ銀行と住信SBIネット銀行ぐらいですから、これはかなり大きなポイントです。
とはいえ、限度額を1,000万円以上も必要としない人のほうが多いでしょう。こういった人には、みずほ銀行の低い金利が魅力になっています。限度額が高いほうが良いという人でも、初めての利用の場合、多くは100万円以下で設定されます。しかし、返済実績によって信用を高めていくと、限度額も上がっていきます。大型の低金利銀行ローンとして使いたいという人にもおすすめです。
銀行ローンの保証会社は、同一グループの消費者金融となることが多いです。しかし、みずほ銀行では、保証会社に信販系のオリエントコーポレーションがついています。このように、異なるグループの会社が保証となっていると、銀行と保証会社とで審査傾向が異なることも多く、結果的に審査が通りにくいといわれています。
しかし、みずほ銀行のカードローン審査は他に比べて厳しいものではありません。審査が厳しいというデメリットはないので、低金利の銀行ローンを初めて利用したい人に向いています。
★みずほ銀行カードローンについてまとめ★
・限度額が最大1,000万円と業界でも高水準
・もちろん使途が自由なので、あらゆるニーズに対応
・三大メガバンクの中で上限金利が最も低い
(みずほ銀行14.0%、三菱UFJ銀行14.6%、三井住友銀行14.5%)
・みずほ銀行の口座を持っていれば、申し込みから借り入れまでwebで完結できる
(「WEB完結申し込み」を利用)
オリックス銀行カードローンは、特に下限金利の低さが魅力です。1.7%~17.8%となっています。最高限度額も高めの設定で、800万円です。残高が10万円以下なら、月々の返済額も3,000円からになります。なるべく少額で返済していきたい人にも向いています。
銀行カードローンでは、その銀行の口座を持っていることが必須事項とされていたります。しかし、オリックス銀行では、その必要はありません。オリックス銀行の口座を持っていなくても、カードローンに申し込むことができます。引き落とし口座も、オリックス銀行でなくても構いません。
もともとオリックス銀行の口座を持っていない場合でも、自分が既に持っている口座を使って申し込み可能です。この手軽さも、オリックス銀行カードローンが人気を集めている理由になっています。
★オリックス銀行カードローンについてまとめ★
・数ある銀行カードローンのなかでも金利が低い(1.7%~17.8%)
・限度額が最大800万円と高めの設定
・借り入れ残高が10万円以下であれば、月々の返済が3,000円からになる(月々の返済にかかる負担が軽い)
・資金使途自由※ただし、事業性資金にはご利用いただけません
・オリックス銀行の口座を開設不要(自分の既に持っている口座で申し込める)
住信SBIネット銀行は、2007年から始まったネット専門の銀行です。住友信託銀行とSBIホールディングスが提携しています。個人融資だと、住宅ローンの分野でも非常に高い人気を集めています。もちろん、カードローンに対する関心も高いネットバンクです。特に金利は業界でも最安で、0.99%~14.79%になっています。
限度額が最大で1,200万円と高額なのも魅力です。カードローンのおまとめを考えている人には、まさにうってつけの銀行ローンだといえます。おまとめのニーズが多いことから、おまとめに対する審査を柔軟にしているという評判があります。特に低金利なので、おまとめをすることで、大きく利息の節約をすることができます。
★住信SBIネット銀行についてまとめ★
・限度額が最大1,200万円と業界最高
・使途が自由(おまとめにも対応)
・web明細書が利用可能(自宅に明細書が送られてこない)
・金利は限度額が高くなるほど低くなる
・プレミアコースとスタンダードコースの2つがあり、プレミアコースのほうが金利が低い(審査によるコースが決定される)
じぶん銀行じぶんローンは、即日の融資も可能なスピーディーな審査が特徴です。じぶん銀行は、三菱UFJ銀行とKDDIが共同で出資して運営されているネット専門の銀行になっています。提携ATMの利用手数料は無料。コンビニでも気軽に利用することができます。
出資会社のKDDIが携帯電話会社ということもあって、スマホに連動したサービスが手厚いです。たとえば、スマホでじぶん銀行の口座を開設可能です。じぶんローンについても、スマホで申し込みから借り入れまで手続きすることができます。利用明細も、スマホから閲覧できます。
じぶんローンは申し込みの年齢制限がありません。また、学生や主婦、アルバイトの方でも申し込み可能です。じぶんローンのデメリットとしては、金利が他の銀行ローンに比べると高めだということです。2.2%~17.5%となっています。これは、消費者金融と遜色ない金利だといえます。
auユーザー限定で、「カードローンau限定割 借り換えコース」に申し込むことができます。借り換えコースの金利は、1.7~12.5%です。基本的な金利が高いので、auユーザーで借り換えを希望している人におすすめです。
★じぶん銀行じぶんローンについてまとめ★
・最短で即日の融資が可能(じぶん銀行の口座を持っている方のみ)
・申し込みから借り入れまでスマホでできる
・金利が高い(最高金利が17.5%で、消費者金融の金利が18%なのでほとんど変わらない)
・「カードローンau限定割 借り換えコース」だと、金利が安くなる(最高でも12.5%)